MATERIALITY
環境
マテリアリティのひとつ「環境」においては、SDGs「6:安全な水とトイレを世界中に」などに貢献していきます。
事業を通じ「環境」を守ることにより、SDGsに貢献します。
WATER-SAVING
限りある水資源を守り、未来へつなぐ
TOTOグループは、水まわり商品を提供する企業として、人々の暮らしに大きな影響を与える「水資源の枯渇」という課題に対応していく責任があると考えています。節水性能が高く、かつ快適に使用できる商品を世界中に普及させていくことで、商品使用時の水消費量を削減していきます。
大便器の節水性能の進化

トイレを快適に使用していただきながら確実に汚物を排出・搬送できる洗浄水量の削減を進め、現在の「ネオレスト」では、大便器1回当たりの洗浄水量3.8Lを実現。また、シャワーなどの水栓金具においても節水性能の向上を追求しています。
CARBON NEUTRALITY
カーボンニュートラルに向けた取り組み
気候変動が及ぼす影響を重要な事業リスクと認識しており、科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出量削減に取り組んでいます。TOTOの多くの商品は使用期間が約10年~20年と長く、ライフサイクルで見ると、商品使用時に排出されるCO2の量が全体の9割以上を占めており、その削減に取り組むことで、毎日の快適な生活と、環境にやさしい暮らしの両立を目指しています。事業所からのCO2排出量については、長期的な事業成長を考慮した削減計画に取り組んでおり、再生可能エネルギーの積極的な導入も進めています。
イニシアチブ
持続可能な社会、カーボンニュートラルの実現に向けた国際的なイニシアチブに賛同し、2021年6月に、SBT(Science Based Targets)イニシアチブ「2℃を十分に下回る水準:(WB2℃)」の認定を取得しました。
さらに、2024年3月に、2030年に向けた温室効果ガス削減目標を更新し、世界の平均気温上昇を産業革命前と比べ1.5℃未満に抑える「1.5℃水準」の認定を取得しました。

2019年5月、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」提言へ賛同。

2021年4月、国際的なイニシアチブ「RE100」に加盟。

2024年3月、「SBT(Science Based Targets)イニシアチブ」の「1.5℃水準」の認定を取得
商品の透明性
TOTOグループでは、商品企画・設計の過程で、ライフサイクルアセスメント(LCA)に関するガイドラインなどを 参考に環境影響を評価し、省エネルギー性能、節水性能の向上に取り組んでいます。近年では、カーボンニュートラルの実現に向けて、透明性の高い環境データ開示に対する期待が高まっていることを踏まえ、主要な商品を対象に、バリューチェーン全体を通じた客観性のある評価を進めてきました。
LCA
(ライフサイクルアセスメント)
商品に関する材料の調達から製造、輸送、使用、廃棄まで、
商品のライフサイクルのすべての段階を通して環境影響を定量的、客観的に評価すること。

この取り組みの一環として腰掛便器、壁掛便器、混合水栓、ウォシュレット、ウォシュレット一体形便器の代表的な商品で環境製品宣言(EPD:Environmental Product Declaration)を取得しました。
EPDは、原材料調達から製造、物流、使用、廃棄、リサイクルまでの環境影響を、ISO(ISO14040/44)に準拠した手法で算定し、第三者機関の検証を経たレポートです。
今後も、LCAによってバリューチェーンの各段階における環境影響の把握を進め、その低減に取り組みます。EPDを取得した商品は、リンク先にてご確認ください。
REGIONAL CONTRIBUTION
地域社会とともに、
持続的発展を目指す
未来に向けて、水資源を有効に活用しながら、地域や社会が持続的に発展していくためには、企業による事業活動とともに、地域を支える団体の活動が欠かせません。
そこで、TOTOグループは2005年に「TOTO水環境基金」を設立し、水に関わる環境活動に継続して取り組む団体への支援を続けています。
TOTO水環境基金
それは水にかかわる環境活動に取り組む民間団体への支援を通じて、より持続可能な社会の実現に貢献するために、TOTOが2005年に設立した基金です。 「水環境にかかわる課題を共に解決したい」という想いをもって「地域に根差した活動となりえる」「一過性の活動ではなく、継続性がある」団体を助成しています。 助成先の活動地は日本国内のみならず、世界中の国や地域に広がっています。 例えば、国内における環境保全のための市民による活動は、水とくらしの関係を再生する重要な役割を担っており、それらの活動にTOTOグループ社員もボランティアとして参加し、地域の一員として共に課題解決に取り組んでいます。 また、海外においては、衛生環境改善のため、トイレや手洗いなどを設置するとともに、維持や管理の仕組みを根付かせるため、水の衛生知識の研修に加え、設置した器具の適切な使用方法や管理方法についても伝える活動が欠かせません。 そのほかにも、世界では、水に関わる社会問題を数多く抱えており、これらの解決に向け、地域に根差した活動に取り組む団体をTOTOは支援していきます。 TOTOはこれからも、水環境への想いを同じくする団体とともに、持続可能な社会の実現をめざします。
TOTO水環境基金について
TOTO水環境基金は、ステークホルダーの皆様の想いに応じて拠出された助成金をもとに、地域を支える団体を助成しています。 助成金による支援に加え、TOTOグループ社員が助成先団体の活動に参加し、地域の皆様とともに課題解決に取り組んでいます。 TOTO水環境基金との関わりを通じて、社内外のステークホルダーの社会課題への意識が向上することで、活動の輪が大きく広がっていくユニークなしくみです。
TOTO 水環境基金のしくみ

ステークホルダーの皆様の想いに応じて
拠出額を算出
助成金は、お客様の節水商品購入による節水効果、株主様の寄付賛同、TOTOグループ社員のボランティア・寄付などの参加人数を金額換算し、TOTOのマッチングにより決定されます。ステークホルダーのかかわりが増すほど助成金が増えていく仕組みです。
地域を支える団体を助成
グループ社員から選出された選考員が「水環境にかかわる課題を共に解決したい」という想いをもって、「地域に根差した活動となりえるか」「一過性の活動ではなく、継続性があるか」という点を中心に選考を行い、助成先団体を採択しています。また、助成先団体のネットワークづくりのために「助成先団体交流会」を毎年開催しています。

地域社会との協働
助成先団体の活動に、TOTOグループ社員も地域の方とともに参加しています。助成期間終了後も、助成先団体をはじめとする地域の皆様との交流は続き、年々活動の輪が広がっています。

社会課題への意識の向上
TOTO水環境基金とのかかわりをきっかけに、社内外のステークホルダーの社会課題に対する意識が向上することで、活動の輪が大きく広がっていきます。
GOALS
WILL2030 社会的価値・環境価値指標
主な指標 | 2023年度 (実績) |
2026年度 (目標) |
---|---|---|
商品使用時 水削減貢献量※1 |
10.0億m3※2
|
11.4億m3
|
事務所からの CO2総排出量 |
25.4万t
|
22.9万t
|
商品使用時 CO2削減貢献量※1 |
298万t※2
|
360万t
|
2024年6月末に確定した実績に更新しています
※1 2005年度当時の商品を普及し続けた場合と比べた削減効果
※2 WILL2030 STAGE2と同様の算定条件とした場合(概算値)